LXP-1、「ASSEMBLED IN CHINA」モデルに手を出してはいけない理由

【重要注意】
今や工業製品の生産において世界のトップに君臨している中国。
あなたのApple製品も音楽業界の機材(スピーカーやミキサーなど)の生産もほぼそうです。

ですので、この記事は中国で生産された製品を見下すものではありませんし、
中国の友人(私も多く友人がいます)を侮辱するものではないことを重々にご理解頂いた上、お読み下さい。

~~~

時は1990年代半ば、

地球温暖化問題というネタが登場し、フロンは温室効果ガスとされ、またオゾン層に穴をあけてしまうという話が出てきました。

当時、電気回路基板を洗浄するために大量のフロンが使われていたのです。

ではなぜ基板をフロンで洗浄しなくてはならなかったのでしょうか?

その理由はハンダに塩素が含まれていたから。(正確には、塩素が含まれるのはフラックス)

塩素が基板に残っていると製造後にハンダや銅箔パターンが腐食してしまうので、それを避けるためにフロンで洗浄していたのです。

ということで、

・ハンダに塩素を添加するのは止めよう

・そしてフロン洗浄もやめよう → 無洗浄
となったのです。

これは私の想像ですが、
当時の中国のLXP-1の生産工場にはこの情報の一部が欠けたままに伝わった可能性が高いと思われます。
おろらくそういう経緯で、
・塩素入りハンダで製造したのに
・フロンで洗浄しない
という事が起こってしまったのでしょう。

そうして製造された、塩素が残っているのに洗浄しなかった基板が30〜35年経つとこうなります。

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これはまだマシな方です。
部分的に銅箔パターンが無くなっていた基板も見た事があります。

私は修理不能になってしまったLXP-1(ASSEMBLED IN CHINA)を何台も見てきました。

だから『LXP-1メンテナンスメニュー』や『LXP-M』案内にも
「China製は既に内部基板が腐食している可能性が非常に高いため対象外とします。」
と書いています。

『LXP-1メンテナンスメニュー』http://mfac-guitar.com/files/doc/LXP-1_maintenamce.pdf
『LXP-M(軽量化プロジェクト)』http://mfac-guitar.com/files/announce/LXPM_announce.pdf

国内外のオークションサイトでも時々LXP-1を見かけますが、こういった事情がありますので、LXP-1の「ASSEMBLED IN CHINA」モデルには手を出してはいけないのです。

余談ですが、もう少し後年に発売されたMPX1など、中国で生産されたものは「MADE IN PRC」の表示がありますが、上記のような懸念は払拭されており、製造上の問題は無い事もお伝えしておきます。

〜ここまで〜


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2024年10月15日 (火)

50システム「コンタクトPUの音が小さい」というご相談

50システム「コンタクトPUの音が小さい」というご相談を頂き、
電話とメールでのサポートでは解決できなかったので、一式をお預かりすることに。

まずは、
・コンタクトPU
・コネクタBOX
・ケーブル
・PM-50
のハードウェア・チェックを行い、問題無いことを確認。

ふと見ると、RING-CH(マグネット)のゲイン調整(黄色いツマミ)がフルになっているではありませんか!

むむっ

Pm50
※上が預かった状態
 下は再調整して正常にした状態(わかりやすいように黄色ノブに白色を付けました)


【ゲイン調整についての解説】

話を簡単にするために単位も絶対値も無視しますが、例えば
・コンタクトPUの元々の音量=5
・マグネットPUの元々の音量=20
※実際にはこれらは楽器によって大小のバラツキがあります。

これを増幅して共に100にしようとした場合、
・コンタクトPU:5 x 20倍 = 100
・マグネットPU:20 x 5倍 = 100

こういう調整をするためにゲイン調整(黄色いツマミ)を設けており、両CHのゲイン増幅結果が揃っていれば、フロントパネルのCNTボリューム(緑)、MGボリューム(青)をフルにした時の音量が同じになる訳です。

PM-200のゲイン調整も同様です。

今回の場合、
・コンタクトPU:5 x 30倍= 150
・マグネットPU:20 x 30倍= 600
という設定になっていました。

結論は「コンタクトPUの音が小さい」のではなく、「マグネットPUの音が大きすぎる」と言う状態。

MGチャンネルのゲイン設定を見直すことで問題は解決しました。

***
実はあと2点、ギター本体にも小さな問題が隠れていました。

1)ブラス(真鍮)のブリッジピン

それぞれのギターの個体差で音量は異なりますので、上記の話(コンタクトPUの元々の音量=5)は実際にはバラツキがあります。

通常はだいたい
・コンタクトPU:5 x 20倍 = 100
前後になるのですが、

今回の場合は
・x30倍 しても100より少し低く、85〜90な感じ

生音も確かに小さめで、何かが引っかかって全力を出し切れていない印象。

ギターをよく観察してみると気になる点が2点ありました。
・ブリッジピンがブラス製
・サドルの引っかかり

ブリッジピンに関しては、ブラスのものは他の材質のピンと比較してかなり重く、それを6本も入れてしまうと、ギターにとってはかなりのストレスになります。

例えば、小学生のランドセルに10kgの重りを入れて「跳び跳ねて」というようなイメージ。
屈強な大人(=少々鳴りすぎるギター)にそういう微調整を行う事もありますが、その場合も使用するブラスピンは1or2本といったところ。

【参考資料】ブリッジピンの質量(6本)
・プラスチック:3.5g前後
・ウッド:3.7g前後
・ボーン:7.3g前後
・象牙:資料紛失(ボーンの1.2倍くらいだった記憶あり)
・ブラス:27g前後 ← 重い!

ブリッジ周辺は振動の発信源ですので、たった3,4gの重さの変化でも、音が変化することははっきりとわかります。

見た目が美しいから牛骨、高級だから象牙のピンに。
マイケルヘッジスにあこがれてブラスピンに。
↑これ私も若い頃にやりました(笑)

安易にブリッジ周りの重さを変化させてしまうことがどれほどギターの音に影響を与えてしまうのかご理解頂けたかと思います。

新型の○○ピン、サスティーンを増やす魔法のピン、など、
それらはすべて質量のコントロールであり、弦を弾いて発生したトップの振動エネルギーをどういう形で使うか、ということなのです。
・軽い場合:鋭く立ち上がり、山は高く、減衰も早い
・重い場合:立ち上がりが鈍く、山は低く、サスティーンは長い

対策として、手持ちのウッドピンに交換しました。

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2)サドルのひっかかり

サドル底面にシムなどが入っていないか、を確認するためにサドルを抜こうとしたところ、なかなか抜けず、専用工具を使用してやっと、という感じでした。

サドルをよく観察してみると、厚さには問題は無かったのですが、長さ方向、厳密に言うとサドル端のRがスリットのカーブと合っていなくて、少し溝に引っかかっている感じでした。

このせいでサドル底面がブリッジに完全な面接触をしていない可能性があったので、サドル端を整形して、サドルがスーっと溝にはまる様に微調整を行いました。

Photo_20241015194702

この1)2)の微調整を行った結果、
>・x30倍 しても100より少し低く、80前後な感じ
だったのが
・x30倍 = 100
になりました。

アコースティックギターという楽器はこのような小さな事の積み重ねなのです。
どんなに高級な材料を使っても、こういう小さな事を積み重ねが出来ていないと決して良い楽器にはなりません。

そして時にはその逆も。素性は良い楽器だったとしても、正しい調整が出来ていないとその楽器が本来持っているポテンシャルを充分に発揮出来ない、ということになってしまいます。

あの伝説のソモギーにしても、突然あの様な銘器が完成した訳ではなく、アービンさんの長年の研究と発見による小さな事の集合体なのです。

なのです、と言い切りましたが、、私はそう考えています。

ながっ!(笑)

2019年6月 3日 (月)

続・SHUBBカポ愛、インレイ交換

人気のSHUBB『Fine Tune カポ』ですが、仕入れロットの中にはこんな感じに少々残念なインレイのものも混ざっています。
ん〜、さすがにこれはナシでしょう。
(M-factoryで販売しているF1/F3カポは三好が全品検査をしています)

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1万円以上するカポを買ってこんなのが届くとお客様はさぞかしがっかりされる事でしょう。
そして自分が「欲しい」と思わないものを他人様に売る訳にはいきません。

通常ならメーカーに返品交換を求めるのですが、
ムクムクと遊び心的なアイデアが浮かんだので、、いい感じのアバロンに交換してみることにしました。

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こんな感じに。

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ついでと言ってはなんですが、、自分のだけは特別に「黒蝶貝」を入れてみました。

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よしっ、いい感じ!

2019年2月27日 (水)

M-factoryの旧製品と新製品の互換性、、そしてユーザーを徹底的に守る「Nikon」の姿勢

M-factoryの500システム(=#202システム)は、どんなに古いバージョンのコントローラでも(新品価格の半額=45,000円/税別で)最新バージョン「PM-500/HV3」にバージョンアップすることができます。
http://mfac-guitar.com/files/announce/HV3_announce_1711.pdf

たとえば、こんな感じに↓

バージョンアップ前(上は99年製、下は2009年製)

20190225_130536mfmf

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バージョンアップ後
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そして、過去に製作した全てのPUシステムとの互換性を保ち続けています。
 
***
最新のMacbookを買ったら、前のとインターフェイスが違っていて、、
→ え~、データー移行出来ないじゃん!
→ ケーブルを買え?
→ って、8,000円もするの?
などというMacあるある。

そんな事の無いように、
M-factoryのPUシステムは、過去に製作した全てのPUシステムの互換性を保ち続けています。

例えば、以下のような組み合わせでも全く問題なく使用する事ができます。
・【最新の500システムのコントローラ「PM-500/HV3」】+【以前に施工した#202ギター部】
・【以前に製作した#202コントローラ】+【最新の500システムギター部】

※2017年にシステムの名称を変更しましたが、「#202システム」と「500システム」は全く同一の製品です。

そして更に、どんなに古いバージョンのコントローラでも(新品価格の半額=45,000円で)最新バージョン「PM-500/HV3」にver-upすることが可能です。
http://mfac-guitar.com/files/announce/HV3_announce_1711.pdf

このような考え方は、実はあの「Nikon」から学んだものなのです。

***
一眼レフカメラのオートフォーカス機能は、(’81年のペンタックスMEはさておいて)’85年のα-7000から一気に各社の開発競争が始まりました。

そのころ、ほとんどのカメラメーカーはレンズマウント(レンズとボディーを連結する機構、規格)を大口径化する為に古いマウントを捨てて新しいマウントを採用しました。

最新のボディ+最新のレンズなら問題は無いのですが、最新のボディーを買っても、悲しいことにもう古いレンズは使えません。

技術の進歩は素晴らし事ですが、一方で、今までなん十万円もの高額な出費をして各種のレンズを買い揃えたユーザーはメーカーからバッサリと見捨てられることになり、「ふざけんな!」と思ったことでしょう。

そんな時代に、あの「Nikon」だけは、あくまでマウントの変更は行いませんでした。
マウントを大きくしなかったせいで、オートフォーカス性能は他社から置いて行かれてしまい、その後に同じレベルの性能に追いつくのに数年かかりましたが、それでも「Nikon」はマウントを変更しなかったのです。

その姿勢は今でも続いていて、60年代のオールドレンズを最新のデジタル一眼レフにマウント出来るし、また使用も出来るのです。
その逆もあって、(絞りリングのない)最新のレンズを昔のF4にマウントしてみたら、、AEモード(絞り優先)が自動的にPモード(プログラム)になりました。やっぱり「Nikon」すごい!

徹底的にユーザーを守る、大事にする、という姿勢を、私は「NIkon」から学んびました。そしてM-factoryも可能な限りそうしようと考えています。

あ~、長文で疲れました~(笑)

2018年12月 9日 (日)

ストラップピン、取り付け位置についてあれこれ

M-factoryではPUシステム施工のタイミングで、「ストラップピンの取り付け」も依頼されることがあります。
わたくし、これでも一応電気屋なんですけど(笑)

・ギターの仕様(ネック根本部分の形状)
・演奏スタイル
・演奏時の強度
・(気が変わって)取り外したくなったときのダメージの程度

などの条件によって幾つかのアイデアがあり、それぞれについて私なりの勝手な意見をつらつらと。

どこが絶対的なベストポジション、と言うことでは無く、それぞれの方の考えや演奏スタイルによってチョイスすべきことなので、参考程度に読んで頂ければと思います。

1)ヒールキャップ部
2)1弦側、ネック根本のサイド部
3)6弦側、ボディーサイド

1)ヒールキャップ部=昔からの定番の位置

20181209_035355mf

ギターの裏板側が支点になるので、手を放すとどうしてもギターが前方に傾いてしまいます。サンライズなどのマグネティックPUを取り付けるとなおさらです。

フォーク系の使い方、ストロークやコードがメインの演奏ならば大丈夫と思いますが、細かいフィンガリングを行うインスト系の演奏にはあまり適さない方法です。

将来的にギターを手放すことになった場合や、気が変わって元の状態に戻したくなった場合は、ヒールキャップを交換する事で全く無かったことに出来ます。

ただし、「ヒールキャップを交換する」と言葉にするのは簡単ですが、現実的には、
・違和感のない素材を見つけて
・色味を合わせて
・塗装も行う
ので、1.5〜2万円くらいの費用はかかります。
 

2)1弦側、ネック根本のサイド部

20181101_165947mf_2

1)の次によく見かける定番の位置だと思います。
安定性も強度も問題ありませんが、本気でハイフレットまで使った演奏をすることが多い場合には、左手の親指との干渉をよく考えて取り付け位置を決める必要があるでしょう。

元の状態に戻したくなった場合は、
・穴埋め
・色合わせ
・塗装
で、(作業者のスキルにもよりますが)30cmも離れれば気づかない程度に、ほぼ無かったことに戻すことは可能です。費用=約1.5〜2万円
 

3)6弦側、ボディーサイド

20181101_180715mf

最近、巷ではストラップピンのこの取り付け位置を『押尾位置』というらしいのですが、
だとするとこの位置を考案したのは、たぶん私です(笑)
※もちろんそれ以前にもここに取りつけた人が居なかった訳ではないと思います

押尾コータロー氏がメジャーデビューするタイミングで彼と演奏Grevenに再会し、演奏スタイルに合うストラップピンの位置を模索して、この位置を考えつきました。

その当時、
・ハイフレットまで使っても演奏しやすいように
・時にはかなり激しいアクションもあり、それに確実に耐える強度をもたせること
ということ条件で、大先輩でもある、神戸の伝説のギターショップ=ヒロ・コーポレーションのヒロさんに相談して、自分の意見を聞いて頂いたりしながら、「よし、ここで行こう」と決めました。

その後は、彼が新しいギターを手にすると必ずM-factoryのPUシステムを施工するので、そのタイミングで「押尾位置」にストラップピン※も取り付けるようになりました。
※SCHALLER製、ロックピン、黒

ここにストラップピンを取り付ける場合に最も気を付けなければならないことは、裏側内部にちゃんとブロック(木の塊)があるか、ということ。

PUの施工でお預かりするギターの中には、時々、サイド板しかないところにいきなり木ねじをねじ込んであるケースもあります。
そんな無茶な事は絶対にNGです、ほぼ100%、サイド板が割れます。

逆に、このことさえちゃんと理解して施工すれば、フィンガリングを邪魔せず、かつ安定して使用出来ること間違い無しです。

元の状態に戻したくなった場合は、2)と同じ方法で、意外に修理もそんなに難しいものではありません。
 

4)番外編

20181209_003600mf

古くはGuild、最近ではSomogyiやルシアーもののギターには、ネックのヒール部分が(マーチンのようにバックに向かって細くなるのではなく)太いままのものがあります。

多くの場合、ネックブロックはネックの幅+10〜15mm程度ですので、6弦側のボディーサイドにはストラップピンを取り付けられるほどのブロックは残っていません。

こういうギターに対してどうしても「押尾位置」にストラップピンを取り付けたい場合は、ネックブロックから延長する形で、まずは裏側からサポートの充て木を取り付けなければなりません。

・安定して演奏出来る強度を確保する
・ハイフレットの演奏を邪魔しない
という原点に立ち返ると、こういうネック形状のギターには、この位置がベストだと、私は考えます。


追加のコメント)
この様な施工、堅い木=マホガニーに木ネジを挿入する場合は、必ずしっかりとネジのサイズに合った下穴を開けなければなりません。
下穴なし、或いは小さすぎる下穴に大きな木ネジを無理矢理ねじ込むとどうなるかは、、ご想像にお任せします。

ギターを支える力はネジに対して90°異なります。
要するに、、ネジが抜けなければ良い、という考え方です。

ここまで。

M-factory / 三好
e-mail: m_factory@nifty.com

2018年2月22日 (木)

VICTOR CAPOの修理

I repaired the broken Victor Capo.

プロも愛用している方の多いVICTORカポ。

数年使っているとだいたいこの矢印の部分が壊れてしまうようです。
(残念ですがこれは構造的な欠陥だと思います)

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知人のものも壊れてしまいましたが、愛用しているのでどうしても、という依頼に断れず。。はいはい (^^;)

こんな風に2.0mmの穴を空けて

一行でサクッと書きましたが、これはなかなか簡単ではない加工なのです。
今回は旋盤を持っている方に空けて頂きました。

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こんな部品(=真鍮の釘)を打ち込んで、二度と抜けないように。

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打ち込んだ後の釘が飛び出した写真を撮り忘れました。
飛び出した部分をカットしてせっせとヤスリ掛け、そして磨き。

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こんな感じに出来上がりました。
これで数十年は大丈夫だと思います。

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今回は趣味でやりましたが、仕事としてはとてもお受けできません。
ご自身で修理される場合の参考にして頂ければと思います。

やっぱ、カポすきだなぁ、、俺 (笑)

2017年12月24日 (日)

『Fine Tune カポ』、曲げ加工サービス

ご好評頂いていますSHUBBの 『Fine Tune カポ』

あるお客様から
「ナイロン弦のギターも弾くのですが、F3の真っ直ぐなのはありませんか?」
というご質問を頂きました。

もちろんそういう製品は現状では無いのですが、ちょっとアイデアを思いついたので加工してみる事にしました。

私の生家は鉄工所でありまして、
「こちとら、マシンオイルを産湯に使い、子守歌は旋盤サウンド、ゆりかごはクレーンよ」的な育ちですので、実は木工加工よりも金属加工の方が得意だったりします。

初期のM-factory製品は、基板はもちろん、ケースの加工も自分でやっていました。
オールハンドメイド、ってやつです(笑)

という訳で、(折れてはいけないので)まずは自分のF3でトライ。

元はRは14''でしたが
F3r_2mf

ぐぐくっとな
F3r_1mf

装着するとこんな、、なかなかいい感じになりました。
F3r_3mf

この延長線上で(フラットだけではなくて)、通常よりも指板のRがきついギター、または逆にフラット気味のギターのために「カポ、曲げ加工サービス」も考えています。

それなりの治具を準備する必要がありますので、準備が整いましたらあらためてアナウンス致します。

 

2017年11月22日 (水)

SHUBBカポ愛&『Fine Tune カポ』について

SHUBB社から新しいカポが登場しました。

その名も 『Fine Tune カポ

Dsc_6842mf

普通のSHUBBカポとはひと味違う、実に美しい仕上げのカポです。

サイド部分にはSHUBBの文字も入っています。

ツマミの部分には綺麗なアバロンのインレイも。

箱にも今回の『Fine Tune カポ』への力の入れようが感じられます。

Dsc_6847mf

Dsc_6851mf

Dsc_6868mf


見栄えはともかく、大事な機能面について。

元々SHUBBカポはチューニングの狂いはそんなに悪くは無かったのですが、

その名前の通り『Fine Tune カポ』は今までのSHUBBカポよりもさらにチューニングの狂いが少なくなるように、そして、更にいくつかの新しい工夫もされているようです。


実は私は半年ほど前から「F1」と「F3」※を使用しています。

なんだか綺麗だし、かっこいいし、使い勝手もとっても◎
すごく気に入っていて最近はついついコレばかりを使っています。


「F1」ノーマルタイプ、内側の寸法=49mm
「F3」 ワイドタイプ、内側の寸法=56mm

***

『Fine Tune カポ』の特徴を私の考察も交えながら解説します。

今までSHUBB社のカポよりもバー部分、幅も狭く厚さも薄くなっています。

今までのもの=7mmに対して、『Fine Tune カポ』は5mm

おそらくこれがチューニングの狂いを少なくするための工夫の核心ではないでしょうか。

Dsc_6862amf

今回、SHUBB社にしては珍しく、両指示型のU字構造になっています。

・まずチューニングの狂いを少なくするためにレバーを細くしよう
(押さえる幅の少なさ、ネックのRに付いていくためのバーのしなりを考えて)

・そうすると今までの片方のみ支持構造では難しい

・ならばU字構造にしよう

という発想の順番なのではないかと思います。
↑三好の勝手な想像です。

***

私は元来、U字型のカポは嫌いでした。なぜならU字型のものはネジ裏のカバー部分が外れるとネックの裏側が傷だらけになるからです。

日本製Y社のカポのせいでそうなってしまったギターも多く見てきました。

私も中学生の頃にモーリスギターにそんな傷を付けてしまいましたが、同じご経験された方も少なく無いのではないでしょうか?
 
ところがさすがはSHUBB社、この部分の対策もバッチリです。

気になるビスはネック側の方に溶接されているので回転はせずに、ダイヤル部分の方がナット構造になっているので、ビスはあくまでダイヤルの方に吸い込まれて行くだけなのです。

決して派手なポイントではありませんが、実に真面目によく考えられていると思います。

Dsc_6855amf

***

さらにさらに、、

ネックの端にカポを「コツン!」と当ててしまって、部分的に塗装が白濁してしまうこともあります。

私はその対策としてコルクを貼っています。
残念ながら、私もそれをやってしまって悲しい思いをしたことがある、と言うことです。

Dsc_6860amf

なんと『Fine Tune カポ』にはその部分に初めからゴムがはめ込まれているではありませんか!

やるな〜、というより、よくぞここまで。

素晴らしいですぞ、SHUBBの人。

Dsc_6852amf_2

この構造によって、使わないときはナットより少し前の部分カポを置いておく、ということも出来るようです。

***

音質に関して「高級カポは良い音がする」的な事を言う人もいますが、私は価格ではなくて、その影響はほぼ質量(重さに)依存すると感じています。

当たり前ですが、仕上げやメッキで音質が変わる訳もなく、、
もちろん影響が全く0とは言い切れませんが、あっても極小でしょう。

数年前にSHUBBのアルミカポを試したときに、それはとても軽くて、結果ギターの音もスカスカになってしまいました。

「カポの重さでこんなにも音質が変化する」事に気付いた次第です。

 
さっそく『F1』重さを計ってみましたがこんな感じでした。

普通のSHUBBカポ=53.44g
『F1』=37.64g

軽すぎず重すぎず、適度な質量だと思います。

もちろん使用するギターやカポを付けるポジションによっては、50gのカポの方が心地良い場合もあると思います。

その辺は好みで使い分けるのがいいのではないでしょうか?

***

余談)

実は僕はSHUBBカポが大好きで、もう30年以上使い続けています。
写真ものはその30年ほど前に買ったものです。
 
驚くべき事にSHUBBカポのゴムには全く劣化が見られません。
  
他社のものは数年でヒビ割れてきたりたりベタついたりしてしまいますが、そうなると、ちゃんと弦を押さえられなかったり、チョーキングするとひかかって戻ってこなかったりするので使い物にならなくなってしまいます。
 
しかも、こんなに優秀なカポなのに、なんとSHUBB社は交換用ゴムだけも販売しています。

どこまでギタリストに優しい会社なのでしょう。
 
実はVICTORカポのゴムがダメになると「SHUBBのゴムを切って貼る」という裏技も、業界では有名だったりします。
 
最後になりますが、『Fine Tune カポ』を紹介して下さって京都のN氏(ギター番長)に感謝します。

ここまで。。

2017年6月 8日 (木)

サンライズの取り付け方について

サンライズの取り付け方について、私なりの考えをまとめた資料を作りました。
よろしければ参考にしてください。
http://mfac-guitar.com/files/doc/How_to_mount_sunrise.pdf

 

2017年3月 3日 (金)

Battery Box、のバリエーションあれこれ

このところPUシステムの「Battery Box +mix」のお問い合わせをよく頂きます。

今のところ基本仕様は「CNTメインにMGをミックス」ですが、お客様との打ち合わせの中で、

・MGメインにCNTをミックスにできないか?
・(いざという時のために)外部電源も使える様にならないか?
・ミュートSWを付けられないか

などのご要望があり、実際に作ったり検討したりしてみました。

もともとシンプルな事が特徴の「Battery Box」
ある程度のことは工夫すれば実現できる事ですが、機能が増えればそのぶん音質の劣化やトラブルのリスクも増えることになります。

ライブで使われる事の多い機器なので現場での使い勝手は当然最優先にすべきことの一つですが、ほど良いバランスを考える必要があるでしょう。その辺、ご相談にのります。

「Battery Box」は電池の持ちを考えて、Mixやミュートの機能もすべてパッシブで行っています。そんな理由でLEDインジケータも付けていません。

もし「トーンコントロール機能も」ということになれば、、それはもう「PM-Tourに行って下さい」という感じになります。

***

【現状:CNTメインにMGをミックス】
・MGのvolをコントロールする、というイメージでツマミを青にしています

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【MGメインにCNTをミックス】
・CNTのvolをコントロールする、というイメージでツマミを緑にしています
・写真のものはさらにDC入力機能も追加しています ←Tourシリーズの小型24vACアダプタ対応

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【D.I.内蔵タイプ】
・写真のものはナイロンギター用なのでCNT/MGの表記ではありません

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【ミュートSW機能追加の検討図】 

・ケースサイズは変更せずにミュートSWも内蔵できそうです
・当然ですがSWはフット操作での耐久性があるものを選んでいます。

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