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2016年11月

2016年11月27日 (日)

ピラミッド弦、芯線の巻き方について

昨日の「真面目な製法であるがゆえんだと思いますが、、」と書いた部分の続きです。


ピラミッド弦を最初に入手したときに「へぇ〜、こんな作り方してるのか」と思ったのは、4-6弦の巻線の実用部分が全てセンターから出ていることでした。

一般的なギター弦(ダダリオ、ディーンマークレーなど)は片方に寄っていて

1
(ブロンズのアウターを剥いてみるとわかりますが)こんな巻き方になっています。
3_2
一方、ピラミッド弦はセンターから出ていて、
2

全ての弦が、1,2弦と同じ様に「巻き返し」の後にきちんと「巻き止め」がされています。
ブロンズを剥いてみるとこんな感じです。
4
ピラミッド弦が
・(実用部分が)センターから出ていて
・巻き返しの部分がやや太めになっている
のはこういう理由です。

どちらが優れている/劣っている、と言うことでは無いのですが、真面目な製法だな、と私は感じました。

確証はありませんが、ピラミッド弦のしっかりとした響きの理由のひとつにこの様に「芯線がきちんと留められている」ことも関係があるかも知れません。

あと細かい事ですが、サドルに乗る側の向きを気にしなくていいので弦を張り替える時にも少し楽です。

ピラミッド弦のことを細かく調べていると、音の事を真面目に考えていないとやらないだろうな、と思われる設計がされていることに気付きました。

そのこともまた別の記事に書こうと思います。


 

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2016年11月24日 (木)

ピラミッド弦の6弦、M-factory仕様の巻き方について

Facebookだと大事な情報を書いても流れてしまうよと、友人のギタリスト=竹内いちろさんからアドバイスを頂いて、、ブログを始めることにしました。

本当はもっと以前から言われていたんですけどね(笑)

なにぶん初めてのブログですので、不慣れな点はご容赦ください。

***

オールドマーチンなどの古いギターではブリッジプレート(ブリッジ裏にある補強板)が削れてしまっている場合や、元々サドルが低めに設計されているギターなどで、6弦の"巻き返し"部分がサドルに乗ってしまう場合があります。

そして、初めからこの"巻き返し"が少し長目に作られていて(ディーンマークレーなど)、ギター側に問題が無くても処置をしなければならない場合もあります。

サドルに乗る部分がこんな状態だと変なビビりなどが発生するので、それなりの処置が必要です。実はピックアップの取り付けでお預かりするギターがこういう状態になっているケースも時々あったりします。

A

そんなときは外した弦のボールエンドを利用してこの様にします。

B

真面目な製法であるがゆえんだと思いますが、ピラミッド弦の6弦はこの部分がやや太めに作られていて、時々「追加のボールエンドが入らない」ということがありました。

これだとOKだけど(ボールエンドが入る)
C_2
これだと入らない、の図
D_2

その事をピラミッド社に根気強く説明をして、説得をして、、対応方法などの提案も行って、、

三好の提案のひとつ↓
E_3

そんなやり取りの中で、お互いの意見を交えながらやっと"新しい巻き方"に辿り着いて、実際に製品化してもらい、今回の販売にこぎ着けた次第です。

6th

 
今回の改良で、今まで6弦が通りにくかった『ローデン』などの差し込み式=ピンレス式のギターにも対応出来るようになりました。

ちゃんとこちらの話しを聞いてくれて、真摯に対応してくれたピラミッド社にもとても感謝しています。
Danke schÖn, Max!




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